アースデイ東京2019「Earth禅堂・Earth食堂」参加報告

2019年04月27日 / 総合企画委員会

毎年4月22日はアースデイ

「地球1個分のくらしを考える」

世界最大級、地球規模で広がる環境ムーブメント


平成31年4月20・21日の2日間にわたり東京都渋谷区代々木公園で開催されたアースデイ東京2019で曹洞宗が「Earth禅堂・Earth食堂」を開催するにあたり、全曹青から6名が参加させていただきました。

アースデイとは

アースデイとは、民族・国籍などを超えて市民一人一人が地球環境を守る意思を示す世界的な連帯行動です。今や世界175カ国、約5億人が参加しているといわれています。

アースデイ東京は地球市民フェスティバルとして2001年より代々木公園をメイン会場に、地球の未来に向けて様々な行動を提案しています。(公式パンフレットより)

「地球1個分のくらし」を考えよう。

日本人と同じくらしを全人類がしたら「地球が2.8個分必要」と言われています。アースデイ東京ではSDGs(持続可能な発展目標)を行動指針に地球1個分のくらしをみなさんと一緒に考えます。(公式パンフレットより)

 

 

曹洞宗は今回、Earth食堂・Earth禅堂・トークセッション「禅と食〜禅の思想から食の問題を考える」の3つのイベントを開催しました。

Earth食堂(じきどう)

食品提供エリアである「アースデイキッチン」で開催したEarth食堂では、宮城県産の玄米と大本山永平寺の沢庵、大本山總持寺のごま塩を使った禅粥(ぜんがゆ)を提供しました。

 

 

 

大本山の修行中にいただいた毎朝のお粥を思い出させる再現度の高さに驚かされました。

器は使い捨てない「リユース食器」による提供です。食後は返却コーナーに持ち寄り返却しました。

 

 

また、こちらの禅粥は別ブースであるEarth禅堂の総合受付でも注文ができ、Earth禅堂内の食作法ワークショップで作法の手ほどきを受けながら食事をいただくことができる仕組みになっていました。

Earth禅堂

近年、生産者を保護する貿易(フェアトレード)、倫理的な消費(エシカル消費)のように「自分たちの手元に届く食物や生産物がどのようにして生産されているのか」に関心のある生活者や、環境に配慮した社会のあり方に関心のある生活者が増えています。

Earth禅堂は環境全体や食にまつわる現代の様々な問題を、禅の智慧や実践方法を通して解決することを目指して企画されました。

 

 

Earth禅堂 食作法ワークショップ

係の僧侶がEarth食堂から運んでくださった禅粥を作法にならっていただくワークショップです。

 

 

 

 

食作法に込められた心と、食事をいただく心構えを説いた「五観の偈」を中心に説明をしていました。

 

 

 

参加者から「作法を調えることで大切にいただく気持ちになれた」とのご感想をいただきました。

 

Earth禅堂 坐禅ワークショップ

「身を調え」「呼吸を調え」ることによって「心が調う」のが曹洞宗の坐禅です。

坐禅を通じて、自分と他者を隔てている境界を薄め、世界とつながることで利己的な考えを見直し、SDGsが目標とする「誰ひとり取り残さない」世界の実現を目指す志を立てるひとときを過ごすものとして坐禅ワークショップを開催しました。

 

 

 

 

無理をしない、力まず、ゆるやかに過ごすことをスケッチブックや骨格標本を活用して解説されていました。

 

 

体の調和(姿勢の確認)・呼吸の調和(おだやかな、長く吐いていく呼吸)、そして心は想いを追いかけない、流していくことを説かれていました。

 

Earth禅堂 写経ワークショップ

写経ワークショップでは「五観の偈(ごかんのげ)」の写経が行われました。

 

 

今日食べたものを考える、五観の偈の説明、端坐をしてから五観の偈を唱えて写経開始といった内容でした。

ご参加者はただ書写するだけでなく、食事を通して命をいただくことの重大さ、この食事をいただいた先、これからどう行動するかが大切であるといったお話を噛み締めながら写経に向かわれていました。

 

 

 

お釈迦様のお誕生をお祝いする甘茶かけコーナーも両日ともに甘茶かけを体験される人が途切れず、多くの方に花まつりを知っていただく機会となりました。

 

 

多くの方に花まつりを知っていただけた上、通りすがりの来場者が最初に立ち止まってブース内の他のワークショップに興味を持ってもらうきっかけとしても良い効果があったように見えました。

 

 

暑い日差しからの絶好の休憩所となったキッズスペース。

 

 

宗務庁出版『ののさますごろく』などで楽しみながら仏教について学ぶ子どもたち。

 

 

 

Earth禅堂限定ご朱印のコーナーも設置されていました。よく見ると左下の印は「EARTH禅堂」と彫られています。

 

 

全曹青も頒布ブースを設置させていただき、写経用紙、写仏用紙、ナムナムぬり絵などの頒布を行いました。

 

 

全日本仏教青年会が監修した『心身スッキリ!人生が変わる!プチ修行できるお寺巡り』をご購入いただいた方の写真に収まる倉島会長と山田事務局長。

 

 

2日目の朝は少し早めに集合し、公園内のゴミ拾いに参加しました。

 

トークセッション「禅と食〜禅の思想から食の問題を考える」

2日目の11:00からはトークステージを会場にトークセッションを開催しました。進行は宇野全智師(Earth Day Tokyo実行委員)が務め、富田克也氏(映画監督)、河口智賢副会長とアースデイの趣旨に沿った「食」にちなんだトークを展開しました。

左から宇野師、河口副会長、富田監督

トークは完成した映画『典座ーTENZOー』予告編の上映から始まりました。

その後の話の展開を列記すると

  • 曹洞宗において食事は坐禅を行いながらいただくものであり、坐禅食事が一体となった修行であること
  • たくあんを薄く切るのにも周囲への咀嚼音の気遣いが込められていること
  • 精進料理は淡い味付けで食欲を刺激しすぎない料理であること
  • 道元禅師が中国で食の大切さ、日常の暮らしを修行として生きることを学んでこられたこと
  • 青山俊董老師からいただいたご訓示ーー野菜が採れない地域に暮らす民族に向かって、菜食で生きることが仏法であるというのであれば普遍の真理とは言えないのである。命を差し出さずに命をいただいている人間だからこそ、全ての食事を無駄にしない、活かし切ることが精進ーー

といった内容が話されていました。

 

多くの方が足を止め、3人の話に聞き入っていました。

 

 

ユーモアを交えて進むトークに笑顔のご参加者。

 

 

 

「食を大切にすることで世界中と繋がっている自分であることが見えてくる」と結びトークセッションは終了しました。身の回りのものとの関わり方を見つめ直すこと、「食べる」という人間の根本的な消費行動にも目を向け、「自分に与えられるべき適正な量を意識する」という禅の精神がまさしくこのイベントが掲げる地球1個分のくらし・SDGs(持続可能な発展目標)の理念に直結していることを多くの方に感じていただける内容であったと感じました。