四国管区 電話相談員養成基礎研修会

2010年06月10日 / 心の傾聴委員会, 活動

活動報告

全国曹洞宗青年会四国電話相談員養成基礎研修会開催される

12月2・3日の両日にわたり、愛媛県西条市小松町興雲寺(高木一晃住職・全曹青副会長)を会場として「電話相談員養成基礎研修会」が開催された。 本研修会は全曹青の基幹事業である電話相談事業の相談員養成基礎研修会の記念すべき第一回目である。 四国曹青会会員の約半数にあたる、19名ものご参加をいただいた。

開講式

13時より法堂にて開講式が開催された。伊藤和人四国曹青会長を導師として仏祖諷経が奉修されその後、久間泰弘全曹青会長の挨拶があった。

第一講

場所を講習会場に移動し、本土一真前四国曹青会長の挨拶をいただいた後、13時20分より第一講が始まった。 最初の20分は秋吉龍成基幹事業委員長より「いのちの声に耳を澄ます」という電話相談事業のテーマについてのガイダンスがあった。 引き続き、佐賀県普恩寺住職金子謙三老師を講師として電話相談にまつわる講演に移った。 金子老師は、檀務の傍らご自身で様々な社会福祉活動を実践されている。 千葉県の篠原鋭一老師が主宰する自殺防止ネットワーク「風」にも所属して おられ、日本の自殺問題の現状や、そこに至る原因などについて解説をいただくと同時に、電話相談事業の重要性、有意性、電話相談における傾聴法等について ご講義いただいた。 師は御自坊で先代、先々代の年回法要の際、檀信徒を対象に「聞法会」を修行され、そのときの参加者の中で在家得度なされた方に、御血脈とともに、いつ何 時でも相談事があったらかけられる専用の電話番号を手渡した。 その結果、徐々にではあるが様々な方から電話相談が入るようになったとのこと。 ここで、電話相談の利点である「身近さ、手軽さ」について解説されるとともに「聴く」ということが非常に相談者の救いにつながることを強調しておられ た。 “不特定”の方々を対象とした全曹青の電話相談事業に対し、「私が取り上げたのは”特定の”人々を対象とした電話相談であるが相通じるところは非常に多 い」と述べられていた。 金子老師は第一線でご活躍される布教師でもあり、そのユーモアを交えた温厚な語り口に予定されていた1時間半はあっという間に過ぎた。

第二講

15時50分より第二講。 第二講前半のテーマは「聴くということ」すなわち傾聴に関する講義である。講師は、基幹事業委員会副委員長舘盛寛行師がつとめた。 金子師のお話で傾聴法についての解説は十分に網羅されていたので時間の関係上割愛し、「他己紹介」についての説明がなされ、すぐに実践となった。 ここからの指導は地元四国出身の基幹事業委員水谷充賢師が担当した。 「他己紹介」とは読んで字のごとく自己ではなく相手の紹介をするものである。 2人ずつのグループに分かれ制限時間内に相手の情報を可能な限り聞き出し、それを元に今度はそれぞれが前に出て受講者に相手のプロフィールを紹介してい くというものだ。限られた時間の中でいかに相手の情報を聴き、自分の中で整理し、記憶することができるかが重要であり、傾聴法のトレーニングとして非常に 有効であるといわれている。 ここで、参加者は2人1組になって一定時間内に相手の話をできるだけ聴く。 その後それを元に全員の前に2人が出てきてお互いを紹介しあうという手順であった。一定時間内にいかに相手の情報を聴き、記憶するかが重要であるが、警 察の尋問のようになってはならず、また、メモをとってはいけないということでなかなか難しい。 これは相談者にとっては、自分のことをいかに要領よく伝えるかということが容易ではないことが身をもって理解できるし、聞き手においては傾聴法を身につけ ると同時に情報収集、相手の話を整理・要約する等の能力が身につき、傾聴のスキル向上につながるとのことだ。 参加者一同、和やかな雰囲気の中で他己紹介を実践されていた。

薬石

薬石は、興雲寺様のお檀家さんの親戚の方がわざわざ遠方(東京)より手伝いに来て下さり、ご自慢の腕をふるって調理して下さった。 皆、舌鼓を打ちながら一品一品味わっていた。このようなところにも四国研修会の手作り感のあるアットホームな雰囲気を感じた次第である。

第三講

食事の後しばし休憩後、18時から第三講が始まった。本講のテーマは「傾聴することの利点」について各自が考察し、発表する。 そして「なぜ傾聴が大切か」ということを皆で話し合うというものだった。我々は、相手の話を聞いているようで実は自分の価値観に適合させようとしていた り、自分の意見を述べるだけで解決してしまおうとすることが多いのではないか。 そのような中、相手の話に素直に耳を傾けることは、自分の先入観を捨て、相手のみになることができる。 また、相手も、一生懸命聴いてくれる相談者に対して信頼感を抱き、悩みのすべてを隠さずに自然体で話してくれるかもしれない。 聴くということについて考えさせられた一講であった。 これで本日の講義はすべて終了。近くの銭湯に移動し入浴。それぞれがゆっくりと今日一日の疲れを癒していた。 入浴後、懇親会が催された。四国青年会とお檀家さんが作って下さった手料理をいただきながら、各々が本日の感想を述べたり、今後の展望などについて語り 合いながら親睦を深めていった。 この懇親会で基幹事業委員会はじめ全曹青サイドと四国曹青会会員との距離が急速に縮まり、様々な事柄を親密に語り合うことができた。 「今日の講習はとても有意義であった。電話相談をする、しないは別としても、僧侶として相手の話をきちんと聞くことは重要であり、役に立った。」「是 非、発展研修を開催していただきたい。」等のお声をいただいた。

第二日目

二日目、起床洗面後、7時小食。 小食もご寺族様やお檀家さんが一生懸命作って下さった。 ご近所の方が持ち寄ってくれた梅干しはとても大きく酸っぱさも超ド級であったが一品一品とても美味しかった。

第四講

午前8時より第四講がスタートした。 テーマは「傾聴ロールプレイ」 このロールプレイとはそれぞれが役割を持った上で電話相談をシミュレーションするものである。 3人ずつのグループに分かれ、それぞれのグループで相談者、電話相談員、観察者(スーパーバイザー)に分かれる。 司会が「リーン、リーン、リーン」と3コールすると相談員が「はい、こちら全国曹洞宗青年会電話相談です」と応じてスタートする形だ。 シナリオは基幹事業委員会により全部で3つ用意された。

  • 「引きこもりの子供を抱かえた親の苦悩(55歳、女性)」
  • 「子供を事故で失った親の苦悩(38歳、男性)」
  • 「職場の人間関係の悩む男性(30歳、男性)」

というものだ。 それぞれ基幹事業委員会が用意したものであるが、どれも現実的な設定でロールプレイ参加者達はそのリアルな状況に熱心に取り組んでいた。

第五講

10時から第五講が始まった。第五講は「ロールプレイ」の2回目だ。 1回目では、緊張していたような受講者であったが、2回目は、だいぶ要領を得たようでリラックスした中で、さらに熱のこもったロールプレイとなった。相 談者役の方も設定された人物になりきって演じていたようだ。 ちなみに、2回目は横並びに座り、お互いの顔や姿を見ないようにロールプレイを実践する。 お互いの顔が見えないので声のみから相手の真意を探求する必要がある。電話相談を意識したシミュレーションだ。

第六講

第六講は、中食を挟んで午後から開始の予定であったが中食を挟まずに引き続き開講した。本講は、最終講。まとめの時間である。 まず全員が20分間時間を与えられ、電話相談の長所と短所を考察した。その後各自に発表していただくというワークショップ形式で行われた。 その後、舘盛師より電話相談の特徴について40分ほどの講義が行われた。 中食後は、全体の振り返りとして各自から様々なご意見、ご感想をいただいた。

閉講式

すべての講義が終了。法堂に移動して閉講式が行われた。 参加者一同に充実感と達成感が漂う中、当山住持高木一晃師を導師に厳修された。 最後は高木師からご挨拶をいただいた。 今回は、全曹青初の研修会ということもあり何もかもが手探りのところもあったが、地元四国曹青会の綿密なる準備とチームワークの良さ、関係者一同の熱意 により成功裡に会を閉会することができた。

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