「第1回世界仏教優秀指導者賞2014 ~村山博雅師受賞~」報告

2014.03.28

第1回世界仏教徒優秀指導者賞の表彰式が2014年2月15日タイ国家仏教事務局博物館講堂にて執り行われました。 この表彰式は、仏教の宣揚と世界平和を祈念し、僧侶だけではなく在家仏教徒を含む仏教活動家への顕彰と啓発を目的として行われ、タイ仏教会にとって記念すべき第1回目の表彰事業となり会場内に讃嘆と感動の波紋が広がっていく様子が見て取れました。 タイ国家仏教事務局と世界仏教徒青年連盟(WFBY:the World fellowship of Buddhist Youth)が主催し、タイ国サンガ最高評議会より 国内部門104名、国際部門74名(団体含む)が表彰され、当会より顧問の村山博雅師(WFBY副会長)が受賞しました。村山師が進めてきた東日本大震災復興支援活動に関する海外への発信により、2013年3月、WFBY各加盟団体は三回忌に合わせ各地にて追悼法要を行い、そのビデオメッセージや手紙、献灯の蝋燭とともに来日した役員参列のもと、福島市音楽堂にて追悼慰霊・復興祈願法要が厳修されました。また同年8月には、各国代表者を含む国内外の青少年約100名が福島県いわき市に集い、現地における視察・レクチャー・交流を通じて被災地の実際と今を学ぶ復興支援・国際仏教徒青年交換プログラム(IBYE)も開催されました。被災地の現状について仏教者として積極的な国際社会への発信、特に原発事故の海外における不確かな情報による風評被害を覆す正確な福島の情報を発信した功績等が評価されての受賞となりました。

「Magha Puja Day」(釈尊が旧暦3月の満月の日に1250人の弟子に教えを説いたことに由来する仏教祭)に合わせて2日間にかけて行われた式典では、初日の夜に1キロ四方の敷地に100万本の灯を掲げる万灯供養が行われ約30万人の参列者と共にタイ国僧侶約2000人、世界各国から参集した僧侶数百名、中にはイタリアの僧院から平和活動家のガンチェン・ラマ僧も参加されていました。日没とともに満月が上がり、その満月に見守られる中、瞑想法を取り入れた法要の最中に辺りは静まりかえり、実際に飛んでいた蚊の羽音が聞こえるほどで、まさにフルボリュームの静寂を体験させていただきました。僧侶から種灯が読経とともに次々に広がりゆくさまは時空を超えて釈尊の御教えが弟子から弟子へと相承される光景のようで、100万本が灯されるころには時間と空間の感覚はすでに無く、中心に鎮座する仏塔が赤く輝いているのが印象的でした。1本の灯には1人ないし複数の施主がおられ、中には乳飲み子を抱いたお母さん、小中高の学生参列者、カップル、会社員、中後年の人、様々な方々が座って熱心に手を合わせて祈りを捧げられていました。この規模の法要に参加したことも初めてでしたし、これだけの篤い信仰に触れる経験ができたことは生涯忘れえぬ宝となりました。

 

 

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